ゼラチンとアレルギーについて

株式会社ジェリフ

2018年11月29日

かつてゼラチンは、人に対してアレルゲン性を示さない物質であると考えられてきました。しかし、1990年半ば、ワクチンに添加されたゼラチンに起因するアレルギー症例報告が日本国内で相次ぎました。これは、ある特定期間の乳児への3種混合ワクチンの接種スケジュールに起因する日本特有の事情によることが調査でわかっています。

即時型食物アレルギー全国モニタリング調査結果(消費者庁)より

調査年 2001-2002 2005 2008 2011 2014
アレルギー症例数 3,882例 2,283例 2,501例 2,954例 4,644例
うちゼラチン 18例 7例 2例 1例 4例
調査年 2001-2002 2005 2008 2011 2014
ショック症例数 423例 230例 283例 307例 489例
うちゼラチン 1例 0 0 0 1例
調査方法:アレルギーを専門とする医師に対する調査 2014年度の調査は1,050名の医師にご協力いただきました。

その後、年齢を重ねるに従って患者数は少なくなります。ゼラチンアレルギーも同様に、年齢を重ねるに従って患者数が少なくなると考えられています。

1987年~1996年生まれの方の極一部では予防接種によるゼラチンアレルギー症例が報告されています

1989年にゼラチンを含む3種混合ワクチン接種を2歳児から生後3ケ月-24ケ月に前倒しして行ったところ、1994年にゼラチンを含むワクチン接種(おたふく風邪、麻疹)でアレルギー症状を示す患者がいることがわかりました。1989年~1996年に3種混合ワクチンを摂取した方のうち極一部にゼラチンアレルギーが確認されています。1993年以前には患者がいなかったことから3種混合ワクチンの接種前倒し(日本特有)に原因があると考えられています。1996年からは3種混合ワクチンにゼラチンを使用しなくなりました。その後、ゼラチンを含むワクチン接種ではアレルギー症状を示す患者の報告はありません。

ゼラチンアレルギーの検査は病院で出来ます

ゼラチンアレルギーであるかどうかは採血でわかります。気になる方は最寄りの病院にご相談してください。